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Q&A 治療一般に関する質問



治療一般に関する質問
痛みのコントロール
Q.  痛みのコントロールについて、どのような痛みに何を用いるのがよいか、具体的に教えてください。(子宮体癌・骨転移なし)
A.  昔ながらのお薬の匙加減のお話になります。一冊の本になるくらいですからとてもここでは端的にお答えできません。日本緩和医療学会のサイトに、がん疼痛の薬物療法に関するガイドラインの2010年版が閲覧できるようになっています。基本的な対処法などは、現在も十分参考になると思います。

薬の副作用
Q.  3年前に温存手術を受けてから、アリミデックスを飲んでいます。もともと骨密度が低い体質なので、2年半前からボノテオを月1回服用しています。ボノテオはずっと飲み続けても良いのでしょうか?アリミデックスはあと2年飲む予定ですが、ボノテオもこの期間続けて、デメリットはないでしょうか?(乳がん患者・骨転移なし)
A.  個別病状ですが、参考になる内容を含みますのでお答えします。骨転移にゾメタ、ランマーク治療が普及しましたが、今後は比較的高齢の方のがん治療では、骨粗鬆症のお薬を初期から使う時代に移行していくと言われています。がん治療に用いられる種々の薬剤は、(あまり問題視されていませんが)骨量を減少させるものが多く、骨の健康を考えると、骨転移の有無に関わらず骨粗鬆症対策をしていこうという機運が生まれつつあるのです。この流れを先取りするような、治療を受けておられると思います。アリミデックスも骨量減少を引き起こしますので、デメリットよりもメリットが上回る細やかな治療を行っていると思います。

Q.  ゾメタ、ランマークの副作用について、特に大腿骨骨折。(乳がん患者・骨転移なし)
A.  日本整形外科学会、日本骨代謝学会が調査を進めていますが、今のところ数年以上継続して投与されている方が半数近くを占めており、女性が大多数で、発生する平均年齢が78歳と高齢者に多いなどのデータがあります。ももの付け根(鼡径部と言います)や大腿部の鈍痛またはうずく痛みが前駆症状になるとされますが、ゾメタ、ランマーク投与中の方に出現する頻度は7割くらいで、無症状のこともあります。病状が安定しているときにはゾメタ、ランマークを休薬するなどの研究が行われており、リスク軽減への試みは進んでいます。なお、大腿骨の骨折は何とかなると考えて置く姿勢も大切です。副作用を怖れるあまり、本来享受すべきメリットを失うことがないように考えましょう。

骨転移の治療
Q.  20年前から仙骨に骨転移があり、シンチすると毎年写っていますが、主治医は肺転移の方を気にしていて、骨転移には全く無治療で、生活上の注意とか、48時間以内とか全く指摘されたことがありません。ホルモン治療を20年以上やってきて、それが効かなくなったのでゼローダにかえましたが、全身治療をしていればいい等お考えのようですが、ゾメタやランマークもやった方がいいのでしょうか。(患者)
A.  個別病状ですが、参考になる内容を含みますのでお答えします。20年骨転移があって比較的安定しているというのは、ある意味病状のコントロールが抜群にいいとも言えます。特異な例で、答えは医師によって見解が異なるでしょう。私なら、骨転移と病状が安定しているなら、これまで通りゾメタ、ランマークもなしで経過観察を続けます。病状が進行性だと判断できるのであれば、ゾメタ、ランマークを開始するという方針で臨むと思います。

その他
Q.  何故「歯の健康」を大事にしないといけないのでしょう。(乳がん患者・骨転移なし)
A.  講演でお話した通り、骨転移の治療に用いるゾメタ、ランマークというお薬の顎骨壊死という副作用に遭わないためです。口腔内の衛生状態が良いと起こりにくいことが判明しています。

Q.  放射線治療を選択する判断として、効き目がよいかどうか、という記載がありますが、どのようにして効き目があるかを具体的に見極めるのですか。(乳がん患者・骨転移なし)
A.  がんの種類によって概ね判明しています。乳癌はよく効くのが一般的です。

治療を断られたら
Q.  昨年四月肝臓がんが見つかり手術を受けました。8月に肺、10月に骨転移があり、入院して放射線治療をいたしました。これ以上治療は出来ないと云われ、現在在宅で月2回訪問の先生に来ていただいています。何の薬も(ガンの治療)も飲んでいません。このまま命の尽きるのを待つだけなのか不安です。何かいい方法がありましたらお教えください。(患者・骨転移あり)
A.  是非拙著も読んで下さい。どうすることもできない不条理に突き当たることが人生にはあるのだと思います。幾多の人が同じ難題に遭遇して、どう生きる力を見出してきたのか、さまざまな答えがあるのだと思います。医師としては無力感にさいなまれる場面です。科学技術が高度に進歩した日本でも、医学だけでは解決できない問題がたくさんあることを私は感じます。

ドクター・病院
Q.  主治医とはどちらですか。手術をした処の先生、手術後1.5年後に地元の先生に移行されたので、その先生。(乳がん患者・?)
A.  現在は後者ということになります。

骨転移の予防
Q.  予防に、カルシウム剤を飲んだ方がよいでしょうか。(乳がん患者・骨転移なし)
A.  骨転移の予防法は確立されていません。以下の質問も同様。

Q.  骨転移を防ぐことは出来ないのでしょうか、あるいは発症を遅らせるようなことは。主治医の話では他臓器に転移がある以上、骨転移も可能性としてはなくはないとのことでした。(乳がん肺転移・骨転移なし)
Q.  ゾメタを骨転移予防に使うケースがあると聞きましたが、効果はないのでしょうか?(乳がん患者・骨転移なし)
Q.  経口ビスフォスフォネートは、骨転移の予防に何らかの効果は期待できますか?(乳がん患者・骨転移なし)
A.  前述。骨粗鬆症の対策をしておくという意味では、価値があります。予防するという効果は証明されていません。迷信の域をでない状況です。


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